皆さんは、eGPUという物をご存じですか?
普段は軽量でシンプルなモバイルノート、家ではCG制作からハイエンドゲームまで楽しめる2つの顔を持つPCに興味はありませんか?
最近はモバイルPCのスペックも数年前からは信じられないような上がり方をしている。
それこそ3DCG作成や映像のクリエイター、馴染みが深いところだとPC用ゲームを行う人でもない限り、
デスクトップPCを必要としない程度には日常使いに十分過ぎるスペックのPCが数多と存在する。
私もビジネスには数年前に発売されたMicrosoftのsurface pro4を使用しているが、
今のところ動作の安定性も含めて多少大きなデータベースを含むExcelでの利用でも不便は感じない。
私がeGPUと出会ったのは秋葉原のPCショップだった。
何か面白いものはないか、といつものようにジャンクショップを巡りPCショップを覗いていた時の事。
小型のデスクトップPCと思うような箱からTypeCケーブルと電源ケーブルの2本のみが出ている、
デザインとしても武骨なその形状に妙に魅かれ、気づけばeGPUを使用できる環境を作っていたほどだ。
そもそもeGPUとは何か?
まず多くの方はeGPUという言葉を耳にしたことがないと思う。
名前だけは耳にした事があったが、当時はその仕組みが難解で私は興味を持つ事が出来なかった。
以前よりマニアックな需要はあったものの、実用性としてはイマイチ完成度が低く本当にニッチなものだった。
厳密には違うのだが、端的な言葉で表すと「外部接続のグラフィックカード」ということになる。
頭に浮かぶイメージの通り、ノートPCの弱点である貧弱なグラフィック性能を外部に任せられる。
勿論ゲーミングノートという物も存在しているが、これらは多くの場合熱問題を抱えている
(私が知る限り熱暴走の問題を抱えていないものはない と言い切れるほどだ)
考えてみれば当たり前の話で、デスクトップPCに組み込んだ際には水冷システムまで組んで冷却するものを
ただでさえ軽量化・省スペースで小型化しているノートPCに組み込むわけなのだから、空冷で冷やすスピードは廃熱に追いつくわけがない。
その1番重要な部分 グラフィックを外部に装着する事で効率的に冷却出来、またノートPC本体には負荷が少なく済むという訳だ。
ノートPCにそんな重たい処理をさせず、それならばモバイルブックとゲーミングデスクトップを用意すれば良いのではないか?
その方が効率的だし、パーツの本来の性能を引き出せる環境となるだろう。その形が理想形であることは正しい。
その前提を理解頂いた上で、今回のeGPUという物について書いていこうと思う。
そもそもどうしてeGPUが必要なのか?
必要性など無いと言っても良いだろう。
ただし私は日々の様々な物事をこなす中で、どうしてもデスクトップPCとノートPC間でのファイル転送にイライラしてしまう。
クラウドも進化した今ファイル共有は以前に比べ簡単になったとは言え、それでも時間がかかる。
SSDの転送速度が飛躍的に上昇していても、抜き差しをしたりと手間がかかる。
そんな時に私は「外に持ち歩くときは最低限の作業が出来るノートPC」になり、家でステーションに繋げば「最新のスペックを要求されるゲームまで楽しめる」という形が理想なのではないか?という結論に至った。
安易な考えかもしれないが、今後はこの形のPCが増えてくると私は考えている。
*後述するが、Intelのevoプラットフォームによって対応出来る本体が爆増すると考えられる為だ
私のような考えを持つユーザーも世の中には多いだろうが、多くの人はそんな事は夢物語と思っているだろう。
実際問題としてeGPUは搭載するグラフィックカードの性能を100%引き出すことは出来ない。
多くは70%程度、最新のもので90%出せたら御の字というところだ。
eGPUを語る上で絶対に外せない規格がある。それはthunderbolt規格の存在だ。
thunderboltと言えばMacユーザーは聞き馴染みがあるだろう。最近になってWindowsユーザーも耳にする機会は増えたはずだ。
Intelの第11世代iシリーズと各社が提携した「evoプラットフォーム」の条件として、最新のthunderbolt4の搭載が必須とされているからだ。
一見するとUSBTypeC端子なのだが、映像出力、PC入力、高速転送に対応している。
厄介なのは端子だけを見てthunderboltに対応していると勘違いしないで欲しいという事だ。
TypeC端子にもUSB2.0は存在するし、USB3.0は勿論の事Gen2関連まである。最近ではUSB4も存在する。
USB4では様々なものを内包するとしているが、明確な規格ではなく選択式という情報もある。
*一方のUSB4ポートでは映像出力をサポートするが、もう一方は映像出力はサポートしない という事が存在しうる
このthunderboltには3以降隠されたあまり語られない仕様があり、それがPCIE PCI-Expressとして扱えるという事だ。
これはUSB端子に繋ぐものをボードに直繋ぎ出来ていると考える事が出来る。
その為にグラフィックカードがUSB接続ながらにしっかりと内部認識をさせられる様になっているのだ。
ここまで説明したところである程度の知識がある方ならば疑問に思うところだろう。
持ち運ぶときはeGPUには繋がっていないし、家に帰れば繋ぎなおす。つまりは頻繁にPCIEを抜き差しするようなものだ。
ご想像の通り、様々な問題が発生する。とりあえずゲームが出来ればいい!という方は、問答無用でゲーミングデスクトップを買うことを私は推奨する。eGPU関連のエラーと戦うにはある程度の知識と根気、英語力が必要になる。
日本国内にはまだまだ情報が少ない為、英語のthunderboltフォーラムに参加する必要があるからだ。
このあたりからは、私の実体験を元に簡単な解説を交えながら別の記事にまとめて対処法を記していこうと思う。
これが日本のeGPUユーザーの助けになれば私の苦労も少しは報われる事だろう。